手前勝手な話に長々お付き合いいただきましてありがとうございました。
このページは、言い訳ページです。
対象が長い分、言い訳も長いので、興味がない方はどうぞこのままお戻り下さい。

この『執着』と言う話は、一度2003年末頃に公開したものの、申し訳なくも一度下ろさせていただきまして、書き直した上で2004年の末から2005年前半まで連載しました。
両方読んで下さった方には本当に申し訳ありません。
基本的に一度公開したものの版換えはしたくない方なのですが、これだけは駄目でした。
前の版はそれなりに考えているのは分かるんですが、己の萌えキャラの萌えシーンを書くために話を無理に持っていってしまっていて、その部分が非常に苦しく感じられまして。
具体的に言ってしまうと、あの状況で梅ちゃんは助っ人は呼ばないだろうと。
基本的に孤独な人なので、本当の本当にヤバイ時ほど一人で決着をつけようとするだろうと考えているのに、そのまるで逆方向のことをさせてしまったので、その後の展開が無理に無理を重ねているように自分では見えました。
結局、その辺りを刷新したら、ああいう結果に。
そのせいで桔梗と奈涸の存在が生かせなくなってしまい、大変申し訳なく思います。
それ以外は、語句の訂正ぐらいしか変わっていないシーンもかなりありますので、違和感を感じられる方もあるかも知れません。
力量不足なもんですから、書き直したところで我ながらあちこち粗が目につくのは事実ですが、去年の版よりはよくなったのではないかと思いたいです。

この話を考えた大本は「梅ちゃん、実家に帰る」あの設定の補完をしようとしたところから始まりました。
キャラクターズファイルのSSのように短命の運命から逃れるために実家を出奔してきたのなら、そう簡単には戻らないだろうと考えたからです。
それと、外法帖には御門がいませんので、追っ手側にいるのだろうにどうして梅ちゃんを見つけられなかったのかなー、とか。
で、オリジナルの御門を出しましたが、この御門、多分剣風帖の御門の直系先祖ではないと思います。
たかが千年で八十八代も変わってると言うことは、兄弟や叔父甥や従兄弟同士で継いでいたりするはずなので、そう言う脇の人の一人だと考えて下さい。

と言うことでそもそもの起点が梅ちゃんなので、元々は梅ちゃんの捏造過去しか表に出していなかったのですが、今回書き直しにあたり、弥勒の捏造過去も出さざるを得なくなってしまい、少し心配です。
実は『道程』を書いた頃にはもうあの辺の設定は大体考えていたことなのですが…。
名のある職人にしてはいくらなんでも若すぎることと、18歳で既に天涯孤独の身であったらしいことと、腕を失って面に念がこもるようになってしまったのはいいとして、その念を自由自在に操ることはまた別だろう、とか、弥勒の設定は個人的にいろいろひっかかりがあって、自分なりに筋道を通そうと思った結果、あんなんなりました。
本当は書くとしたら単独でと思っていたのですが、話の展開の都合上、ああいう形になりました。
ご不快になられた方がいらしたら本当に申し訳ありませんが、ご容赦いただきたいと思います。
あ、後、弥勒の力が不安定、と言うのは、符呪封録から引っ張った設定です。
符呪での弥勒の基本性能は『透視』と『変化』(攻撃力が手持ちの手札×10、すなわち0〜80)なので。

書き直しでありながら、情けないことになお、失敗したと思った点は一杯ありますが、致命的と思うところを少し補足させて下さい。
弥勒の箱書きについて。
そういやそれをちゃんと書いたことは今までなかったと、書いてようやく気がつきました。
自分の頭の中だけのイメージでした。すみません。
後、御門が弥勒の身辺を嗅ぎ回っていたと言うシーンは、書こうかどうか迷って結局書き足さなかったシーンです。
吉原界隈で貴族風の男が弥勒のことを聞き回っているらしい、何かしたのか、と、遊郭で若衆に聞かれるシーンは頭にあったのですが、既に長くなっていたのでざっくり削ってしまったのですけれども、弥勒のシーンと考えて増やしてもよかったかな、と、今は反省してます。
もしも姑息にリニューアルしてしまったら、指さして笑ってやって下さい。

それでは、こんなところまでお読み下さってありがとうございました。
なんだかんだと言いつつも、書いた本人は相当楽しんで書いてました。
読んで下さった皆様にも、少しでも楽しんでいただければ幸せです。
もしも何か思うことがありましたらお聞かせ願えれば、至福であります。
ありがとうございました。

弐拾弐

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