直前にみことがぴたりと動きを止めた。
俺はそっと目を開けると、彼女は笑って離れた。
ずきり、と胸が痛んだ。
その笑顔はあまりに悲しそうで――――――……
「泣くなんて――――……ずるいよ……」
「え……」
言われ、俺が目に手をやると確かに涙が溢れていた。
自分でも驚いていた。
でも、、、
彼女がベッドへと戻っていく。
離れていく。
やだ。
やだ。
やだ。
彼女のあんな顔を見るのは。
彼女にあんな顔をさせるのは。
みこと、待って。
みこと、待って、待って
お願いだから
みこと―――――――――――!!!
「――――――っ………!!!」
俺は彼女を後ろから抱きしめていた。
強く、強く。
「せつら……さん……?」
分からない。
どうしたらいいのか分からない。
でも駄目だ。
許せない。
許されない。
キスなんて何度もしてきた。
でも違う。
彼女とのキスは違う。
同じだから。
それは飛鳥と同じだから。
だからできない。
できない………。
彼女に唇を許すことは
でも
彼女のあんな顔を見るのも、、
やだ。
やだ。
やだ。
やだ……。
「うううっ、、、ううっ、、うううっ……………」
(飛鳥、わたしどうすればいいの―――――………)