「ああっ、イクぞっ、行くぞっ――――――!!」


「やめて、中には、中にだけは出さないで―――…………!!!」


「へへっ―――……、
 なぁ……、男が一番興奮する射精って知ってるか?」


「…………」


「それはな、中にだけは出さないでくださいって、泣いて懇願する女の一番奥で、
 思いきり射精する時なんだよっ!!!www」





「………………いやああああああああああっ―――!!!」





抗えない。力でねじ伏せられる。
無理矢理、犯される。



彼以外を受け入れる事に、



膣を突かれる度に、私の中から何かが消えていく。



私の中で、何かが壊れていく。



「いやぁ……、中は……、、、」





「萎えること言ってんじゃねーよ糞アマ――――――」



野太い声が響いた。
立開だった。

男に突かれている私の顎を立開の大きな手が掴みあげた。



「一ついいことを教えてやろう。
本物のレイパーは『中には出さないで』なんて台詞は求めてねぇ。

いいか―――、男が一番気持ちいい射精を味わえるのは、中出しはやめてと泣いて懇願する女に射精す時じゃねぇ。

それは『中出しはやめなさい!』と命令口調で言ってくる高飛車な女―――、
俺たちが犯したいのは、抑え付けられもう既に生チンコをそのマンコにぶち込まれてるってのに、依然対等だと思ってるほど意志の強い―――馬鹿女さ―――、

そう―――、決して軍門に降らぬ雌に種付けしてやる時こそ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・―――最高のオーガズムを味わえるんだ。


ちなみに―――、


これは羅刹さ―――、てめーのくそったれお兄様が言ってたことだぜ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・――――――」



「――――――!!!」



「だから―――、おめーが、あの野郎の妹だっつーなら、
 もうちょっと根性見せて欲しーんだよ。
 無様に突っ込まれてんじゃねーよ。
 もっと暴れてみせろよ。
 暴れて、暴れて、暴れて、それで中出しされろよ。

 中出しされて、されて、されて、まんこを俺たちのザーメンでいっぱいにしながら、
 それでも中出しは止めなさいって言い続けてみせろよ。



 それこそが羅刹の妹として―――、てめーの兄貴のツケを払うってことになるんだぜ?」










立開の口吻を、私は力なく受け入れた。





本当は叫びたい。
暴れたい。

大声を出し続ければもしかしたら誰かが気付いてくれるかも知れない、そんな希望に縋りたい。


でも、










私の中から抵抗心が根こそぎ抜け落ちてしまっていた。










「ちっ――――――」










力なく項垂れた私に立開は鍔を吐きかけ、去っていった。































「あぐっ、ううっ、ううっ…………」





彼らの攻めは何時間にも渡って続いた。
途中何度も気を失った為どれくらい経ったのか分からない……。


それは報復だった。
悪鬼のメンバーに立開の恋人である陽菜さんがレイプされたことに対する、報復。


その対象は、悪鬼の幹部である空見飛鳥と、東江黎の女――――――、





そしてなにより、羅刹の妹である私―――…………




















私と悠理の尊厳はずたぼろにされた。

私たちの肉体はただ彼らを気持ち良くさせるための道具で――――――



飛鳥でさえ、ゴムをつけずにしたのは最初だけで、中に出すのは勿論、生でしたことなど一度も無いのに―――……



彼らのものを咥えさせられ、無理矢理つっこまれ、

代わる代わる――――――、



それはいつまで経っても終わらない…………、、、



しかもその様子を全部ビデオで撮られて―――……、、、





私たちにできたのは、ただ、ただ、この悪夢が早く終わってくれることを





願…………






























腹の底に熱い粘液を吐き出される度に、私は、ただ、










力が欲しい...










と、虚ろに思った。































そこは依然暗かったけれど―――、気温の上昇が日の昇ったのを告げていた。





私と悠理はひんやりと冷たい床の上で、ぐったりとしていた。


言葉に表現しようもないほどに、不快だった。


顔や鼻や口の周り、体中に男達が吐き出した精液がこびり付いていた。


無理矢理飲まされ、咥えさせられ、私と悠理が何度も吐いた為にそこは異臭で満ちていた。










涙など、とっくに枯れ果てた。










今は数人の男達が眠っているだけで、皆どこかへと行ってしまっている。


蒸し暑さが性欲を減少させたのか、それとももう散々したから、飽きたのか―――…………、、、





私たちに許されるのは、ただ、一刻も早く、この場から解放されることを





祈ることだけ―――……


















































頭を蹴られ、私は顔を上げた。


「起きろ、お客様の相手をしろ」


目の前に立っていたのは昨晩、私を恫喝して以来姿を消していた立開。
そしてその後ろには数人の男達。





私たちは食事すら与えられないまま、彼が連れてきた新しい男達に犯された。





程なくしてその場に女の喘ぎ声がし始めた。

まさか悠理が―――!? と思ったけれど違かった。

その声の主は陽菜―――さんだった。

立開と彼女が交わっていた。
私と目が合った彼女は―――……とても幸せそうに、嬉しそうに笑った。






























眠ってはいない、気を失ってもいない。





ただ、この肉体の中にもう自分の意識は無いような―――、
肉体から意識が乖離してしまったようなそんな感覚。





私はもうここにいるのは嫌で、





だから私は、そこ・・で飛鳥と寄り添っていて―――……






























ゴン―――……





また頭を蹴飛ばされ起こされた。










「起きろ豚共、祭りの時間だぞ。
 てめーらの男が―――、空見と東江がもうすぐここにくる」





悪夢のような現実を嫌い、妄想の中へ逃避していた私は、立開の言葉に完全に覚醒した。










そして突然、立開が嗤い始めた――――――










「ひョオオオオオ〜〜〜〜〜〜〜…………!!!!

おいおい、勘弁してくれwwwwwwwwwwww
マジで涙腺ちょちょ切れて笑い涙が堪えきれなくなったらどーしてくれんだよwwwww
そんな嬉しそうな顔してんじゃねーよ・・・・・・・・・・・・・・・・・wwwwwww
これからてめーらの目の前であいつらをボコろうってんだからよw」


「や、やめてっ―――、もう私たちをこんなにしたんだから、いいでしょ!!
 お願いだから、もう帰してよ!!」



叫んだのは悠理だった。
そう、その通りだ。

私は何を考えていたんだろう。

私はただ、飛鳥が来てくれる、そう思っただけで喜んでしまった。

飛鳥が私を迎えに来てくれた、そう思って―――喜んでしまった。





でも私の中に―――否定しきれない―――私の胸の中に喜びが溢れていた。

涌き起こる喜びを抑えることができなかった。





彼なら――――――





飛鳥なら―――――――――





きっと、悪鬼の人たちを従えて――――――





この窮地を何とかしてくれる。





私を傷つけたこいつらをぶちのめしてくれる。





私はそう、信じている―――。




















「おやおや、さっきまで生きてンのか、死んでンのか分からなかった便器女が、随分余裕そうな表情になったなぁ、おい?」



私は腹に靴の爪先を押しつけられた。
激痛が走る。
私は体をくの字に曲げて激痛から逃れようとする。
素肌に当たるそれは、物凄く、痛い。



「まさか本当に、てめーの男がどうにかしてくれるとか思ってるんじゃねーだろうな?www
 もし本気でそう思ってるならてめーは世界一御目出度い脳味噌の持ち主だぜwww」


「やめて、黎にはなにもしないで……、お願い……、します……」


「おー、おー、片やこっちの女は現状ってモンをちゃーんと理解してる。
 だがな、東江の女。
 てめーはお願いの仕方ってモンを分かってねぇ。
 お前は俺たちにお願いできるようなことを何かしたのか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 おまえは喘いでみせたか?
 自分から舌を絡めたか?
 自分から腰を振っていかせたのか?
 一度でも、自分から俺たちを楽しませようと―――したか?

 てめーはなにもしねーくせに、俺たちにはお願いを聞けっていうのか?」



「そ……んな……」



悠理と立開のやりとりを聞きながら私は激痛に耐えていた。
立開が悠理と話しながら何度も私の腹を蹴っているのだ。





「だが、俺様は優しいからなぁ。てめーらに最後のチャンスをやるぜ。
 もうすぐ奴らがここにくる。
 だから今から本気でセックスしろ。
 お前らの彼氏の目の前で、自分からフェラをして、腰を振ってイけ。
 ちんぽが好きだ、精液美味しいと叫べ――――――!
 それができたら、東江も空見も2人とも無傷で帰してやるよ。

 どうだ?分かったか?
 お前達は奴らを傷つけて欲しくないんだろ?
 だったら頑張れ。
 頑張ってちんぽを咥え込め!!

 これは俺とお前達の約束だ。
 安心しろ、俺は約束は守る男だぜ。

 ハッ―――ハハハハハッハ―――――――――――――――!!!!!」










頭上で立開が嗤っていた。
その嗤いはいつまでも止まず、私は少しだけ見上げて彼を見た。





ゾッとした。


背筋が凍りついた。





人はこんなにもおぞましくその顔の造形を変えられるものなのか――――――





狂犬立開―――、私は今になって、この男の通り名を思い出していた。





そして全て嘘だった―――。




こいつが言った言葉は全て嘘。
例え私たちがそんなことをしても飛鳥を無事に帰すつもりはない。





こいつは最初から










「立開サン―――、奴らもうすぐきます」


「輪姦せ」


「いやっ、放して―――!!」


「おいおい、いいのか?
 相手はたった二人でくるんだぜ?
 自分から腰振って俺たちを楽しませねーと、大事な彼氏殺されちゃうよ?www」




















私は――――――










愛するということの重さを知った。










愛とは、共に今を生きるだけではない。










愛とは、共に未来を歩くだけではない。










愛とは、相手の過去をも、共に背負うと言うこと――――――……










でもそれは、あまりに……、あまりにも、重く――――――…………




















陽菜さん―――、貴女がたとえどんなに私の不幸を嗤い、喜んだとしても―――、
私は貴女を恨む気にはなれない。





この私の姿を見て、貴女の気が少しでも晴れてくれたならそれでいい―――……










でもお願いだから―――、、










私を帰して―――、私と飛鳥を―――、、










共に――――――、、、










貴女だって、今は立開さんと一緒にいられるんでしょ―――……、










だから―――……










お願いだから――――――……、、、































「うううっ、ううっ……、んんんっ……、んんぐっ、、、」





隣で悠理のぐもった声が聞こえてきた。

見てはいない、が、分かってしまう。

きっと彼女は立開の妄言に縋り、自分から彼らに尽くしているのだ。





黎を助ける、そのありもしない希望を信じて―――……










「オラッ、てめーもさっさと腰振りやがれ―――――――――!!!
 大事な彼氏ぶっ殺されてーのかよ!!!」




















でも私は――――――、





どんなに私が傷ついても、





たとえ彼を傷つけることになっても―――、、





私は絶対に彼を裏切らない。










「おい、てめーの男が死んでもいいのかッ!?
 ああっ!?
 オラッ!
 さっさと腰動かせってんだよ―――!!!
 てめーの男のチンポ切りとって咥えさせっぞゴルァッ―――!!」










「ハハッ、流石羅刹の妹ってとこか―――――――――。
 あれだけ犯られて、まだ気力が残ってるのか、
 ハッハハハハハハ――――――!!!」





立開に頭を抑え付けられた。





「あががが――――――」





激痛が走った。





まるで頭蓋ごと潰されそうな物凄い握力で締め付けられる。










「クックック―――、そういや俺の意見をまだ言ってなかったよなぁ―――

俺の最高の射精―――、それは―――その女の男の眼前で・・・・・・・・・思いきり子宮にぶちまけてやる時だよ・・・・・・・・・・・・・・・・・

 おらっ―――言うことを聞けってんだよ、クソアマ。

 腰も振れねーようなカス便器はドラム缶に詰めて燃やすぜ――――――?」





















私は










私は――――――




















激痛は感じていた。










でも、恐怖はなかった。





















「私のっ――――――――――――――――――!!!










この心は、この体は――――――――――――全て彼のもの!!」




















こんなこと彼らに言っても仕方のないことだと分かっていた。
こんなことを言えばより彼らを楽しませてしまうだけであろうことも分かっていた。





なぜなら彼らは人の心を持っていない。





彼らに言葉は通じない。










それでも










彼は私の全てだから










私の心は、いつでも彼と共にあるから










だから










私は私で在り続ける―――――――――






























この心だけは――――――決して穢させやしない。































「この肉体は、
この魂は――――――、
たとえ灰になろうとも、
最後の一片まで
彼に捧げるっ―――!!!!!」




















































その時、扉が開き―――――――――、空見飛鳥が現れた。



















































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