夢を見た―――……










肉体を炎に焼かれる夢










悪夢―――――――――










燃えていく髪










焼けただれる肉










それは最近、よく見るようになった夢――――――、、










人は焼かれると、その肉体が燃えるより先にの命を落とすという――――――





窒息死、あるいは熱傷によるショック死










しかし私は死なない










肉が熔け、骨が燃え、全てが崩れ落ちて










肉体は焼かれ、全てが灰へと変わっていく










灰は風にさらわれ、天へと舞い上がる―――――――――










しかし灰は天まで届かず―――










やがて地に堕ちる










堕ちて―――










堕ちて―――










堕ちて―――










どこまでも深く堕ちて










やがて私は










地の底に突き刺さる1本の剣へと辿り着く










そして










私は灰に塗れた腕を、その柄へ伸ばす――――――






























ドッ―――ドッ―――ドッ―――ドッ―――










世界が揺れる。










ドッ―――ドッ―――ドッ―――ドッ―――










世界が崩れていく。










「ああっ、ああっ、あっ、あっ、あっ―――――――――」





熱い、熱い、熱い―――





体中を駆ける快楽に、下半身に突き刺さるものに、体が揺れる。





突かれ、貫かれ、掻かれる快楽に肉体が燃える。




















私は、意識を取り戻した。










一人の男が私の上にのし掛かっていた。










「おはよう、せつら」





「ううっ―――、ううっ―――、んっ―――ああんっ、、」





私の勝手に口が喘ぐ、、、

男が腰を揺らす度に―――、、、蕩ける。










「熱下がったみたいだよ……。
 ごめん、でも、俺、我慢、できなくて、」








「どいて」




「え?」




「どいてよっ―――!!!」





私は彼の胸を突き飛ばし、その下から逃れた。





「出てって」





「せつら……?」





「今すぐ出て行って―――。
 もう二度と私の前に姿を見せないで」





「な、なんだよ、いきなり。
 それは無いだろ?
 なあ、どうしたんだよ……せつら……?
 勝手にしたの……、、怒ってるのか?」





「薫くん……、あなたには本当に感謝してる。
 大好きよ。
 でも私は―――、空見せ―――※※※※※※※※※※―――、、、なの……

 ありがとう……、もし別の世界で出逢えていたら、私は―――きっと――――――」





「な、何言ってるんだよ―――……、。
 いきなり、勝手なことばかり言うなよ――――――!?」





「やめてっ!!触らないでっ―――――――――……



 そんな顔しないでよ……、、

 分かっていたはずでしょ・・・・・・・・・・・……?

 私は空見刹那―――、

 私は空見刹那なのよ……」










「せつら………俺は………、君を愛して―――……」










「私も愛してる」










「え―――……?





 いいのか、、よ……、





 そんなことを、口にして―――……」










「構わない。
 だってもう2度と、貴方とは会わないから―――……」










「…………」










「お願い……、私に貴方を殺させないで―――。
それとも薫くんは―――、私の礎になってくれる?」










「………………」










彼はのろのろと立ち上がった。

そして服を着て―――…………










「俺は、俺の方法で戦いを続ける―――……、、
 愛してるよ、せつら―――……」










そう呟いて、彼は庵を出て行った。






























私は崩れ落ち、構えていた・・・・・腕を下ろした。




















私は―――……



















































第67話:空見刹那
終わり

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  第68話:覚醒
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